よさこいチーム「だるま」代表 高知県庁職員 岡内 諭さん

 


よさこいチーム「だるま」は、いわゆるトップダウンのピラミッド型の組織ではなく、それぞれが得意な分野で役割を担い、協力し合いながら運営されています。代表である岡内さんも「自分は広報的な役割が多いだけで、チーム全体で支え合って運営しています。代表としての威厳はゼロですよ」と笑います。このチームのあり方自体が、「だるま」らしさを体現しているともいえるでしょう。

「だるまって、どんなチームですか?」という問いに対して、岡内さんはこう語ります。

「僕たちは、自分たちが本当に表現したい世界観や、新しいことへの挑戦を何より大切にしています。参加してくれる踊り子さんや、見てくださるお客さんと一緒に、僕らスタッフも本気で楽しみたい。それが“だるま”の根っこにある想いです。」

そうした「だるま」の世界観を形にしていくうえで、最も大切にしているのが「仲良く、楽しく」。これはチーム設立当初から変わらない軸であり、練習から本番まで、スタッフも踊り子も、誰かに強制されるのではなく、感謝の気持ちをもってお互いを尊重しながら取り組んでいます。

ただし、「楽しければなんでもいい」というわけではありません。「だるまとして、こう見せたい」という明確なビジョンはあり、振付やフォーメーション、楽曲や衣装などにも強いこだわりを持っています。

たとえば、よさこい演舞の美しさのひとつである「列をそろえる」という点についても、決して妥協はしていません。ただ、それを“厳しく指導して仕上げる”のではなく、「仲良く楽しく」という空気の中で、踊り子さん一人ひとりが前向きに努力してくれた結果として、自然と完成していく。それこそが理想の形だと岡内さんは語ります。

そんな「だるま」が、2019年に5回目の出場で初めて受賞の知らせを受けたときのこと。ちょうど演舞を終えて、仲間たちと楽しさの余韻に浸っていたタイミングだったそうです。突然の連絡に急いで踊り子たちへ伝えに走ると、大歓声が沸き起こり、喜びの渦に包まれました。その光景を見て、「賞って、本来こういうものなんだな」と感じたといいます。

「もちろん、評価をいただけることは本当に嬉しいです。でも、そのために何かを犠牲にしたくはない。自分たちが作りたい表現を妥協せずに貫いて、結果として誰かの心に届いたのなら、それがいちばん嬉しいです。」

また、どこいこサービスなどでの検索数が多いことについても、「選んで見に来てくれるということが本当に嬉しい」と話します。「だるまは楽しそう」と声をかけられることも多く、それが何よりの励みになっているそうです。

毎年注目を集める衣装も、チームのテーマに沿って、担当メンバーが一からデザイン。毎年まったく違うテイストで仕上げられるのも「だるま」ならでは。衣装にはひし形のロゴマークは入っていますが、「だるま」と文字で書いていないため、初見ではどのチームかわからないことも。

でも、踊り子さんが頭に乗せている「だるま」の髪飾りはマストアイテムなので、「頭にだるまのだるま」と覚えていただけると嬉しいです。今年は10周年を記念して、金色の「だるま」にしてみました。ぜひチェックしてみてください。

「だるま」は、今年で10年目を迎えます。一般募集をせずとも、毎年多くのリピーターが戻ってきてくれるチーム。「こういうチームを作りたかった」という岡内さんの想いが、着実に形になっていることを感じさせます。



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<飲食店>
おかもと食堂  
 〒780-8015 高知県高知市百石町2丁目30−31

柳町演舞場 沿い飲食店 
 〒780-0842 高知県高知市追手筋1丁目あたり   
 ※よさこい祭り11日(2日目)の柳町演舞場のお店からは見応えたっぷり