よさこいチーム 國士舞双踊り子 芳村 百里香 さん

奈良県出身の芳村さんが「よさこい」と出会ったのは、大学時代のこと。京都の大学に通っていた当時、長年続けていた水泳という個人競技から離れ、仲間とともにひとつの舞台をつくりあげる団体活動に魅力を感じ、「よさこいサークル」に参加したのが始まりです。それから年月を重ね、2025年には参加からちょうど20周年を迎えます。
本場のよさこいに触れることとなったきっかけは、大学のよさこいチームが“高知流”だったこと。しかしながら、当時テレビで「YOSAKOIソーラン」がよく取り上げられていたこともあり、「よさこい=YOSAKOIソーラン」と思っていた芳村さんにとって、よさこい祭りへの参加は不安もあったそうです。ところが、実際に本場の高知の祭りの熱気に触れた瞬間、一気に心を鷲づかみにされたと振り返ります。
その後、どっぷりよさこいの魅力にはまってしまった芳村さんは、大学のよさこいサークルを引退後、京都の大学に通いながら、一時的に高知に住み本場のよさこいチームに参加するという、「よさこい留学」を経験しました。きっかけは、同じ大学の先輩があこがれの高知でチームに参加したこと。これまでは同じように外から憧れを抱いて見ていたはずだったのに、自身の行動で中側に入り込んだ先輩の姿を見た結果、あまりのかっこよさに「私も来年は高知のチームで踊りたい!」と自らも高知へ行くことを決意したそうです。
大学3年で大学講座単位を全て取り切り、アルバイトで軍資金も貯め高知留学ライフに向けた準備に勤しんだ芳村さん。念願の留学中の高知ライフの過ごし方として、大好きな高知を自転車で移動して、主に各地区の競演場・演舞場を見て回ったそうです。祭期間ではない通常の景色から想像をかきたて、全てを搾り取る気持ちで楽しんでいたといいます。競演場・演舞場となる所の歴史や日頃がどんなところかを探究したり、踊り子が集い華麗に舞う姿を脳裏に甦らせたり、街の変化を浮きだたせたりしたそうです。
そしてその貴重な留学経験は流れのままに進み、その後実際に移住を果たした芳村さん。「大学入ったばっかりのときはまさか移住するなんて思っていなくて、よさこいとの出会いが人生をひっくり返した」と芳村さんは振り返えりますが、移住したおかげで、年間を通してイベントがあり、日常によさこいがある生活を手にしたといいます。
「よさこい移住者はあくまでも“よさこいファン”。だからこそ、よさこいには移住するほど価値があるということを伝える役割もある」といい、芳村さんご自身がその体現者であることは言うまでもありません。
芳村さんは高知市から委嘱を受け、“高知市よさこい移住応援隊”として、県外の方々から「よさこい移住」の相談を受けてアドバイスしています。最近では、よさこいを踊るために大学の進学先を高知にするという、“よさこい進学”も増えているそうです。
また、本業では株式会社SHIFT PLUSにて、高知に特化した求人メディア「BUNTAN」(https://buntan-shikoku.media/)の運営をしており、高知県内企業と高知県内または移住者に向けた情報発信、人材マッチングを行っている芳村さん。自分の経験を活かすためにも、企業側に従業員がよさこい祭りに参加することに理解ある企業かどうかをヒアリングし、メディア内で「#よさこい移住歓迎」といったハッシュタグをつけて積極的にアピールしているとのことです。
このように先駆者は切り開いた道を整備して、その道は着実に広がりつつあります。「よさこい移住」を人生の選択肢にする方が益々増えていくことでしょう。
★オススメするスポット・グルメ★
・旅Cafe&Bar O Mundo(おむんど) https://maps.app.goo.gl/7SAuok4HSNUapzkL8
〒780-0841 高知県高知市帯屋町1丁目15−15
※店長も移住者、よさこいの人たちに愛されているお店です
・珈琲屋らんぷ https://maps.app.goo.gl/jsmc4FDsFowa55VcA
〒780-0841 高知県高知市帯屋町1丁目2−1
・追手筋 宴舞堂 https://maps.app.goo.gl/aNMgDFC8fdu1TEnL9
〒780-0842 高知県高知市追手筋1丁目3−4
・桂浜水族館 https://maps.app.goo.gl/zTMTXeWVTDUaBUTc8
〒781-0262 高知県高知市浦戸778
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